注文住宅の進め方

東京都内においては、注文住宅を計画し、建築工事を進めて行くには、土地に対する制約も建物に対する制約も複雑で難解なため、①設計士の選定と②工事業者の選定が特に重要となります。

以下、これらの選定のポイントを掲げます。

①設計士の選定:東京都内における敷地は狭小地になる場合が多いので、建築基準法から一般に高さに対する制限が厳しくなる他、防火規制(耐火建築物又は準耐火建築物に制約される場合が大半です)に対する制限も厳しくなります。これらの制限をクリアできる設計士でないと、希望する建坪が建てられなくなってしまったり、建つには建ったものの、防火の規定に対し効率的な厚さの壁を選定できないため、不必要に狭い部屋になってしまったり、希望するサイズのユニットバスが適切に収まらないような事態も発生してしまいます。また、経済性を把握していない材料選定のため、不必要なコストアップを招いていることも頻繁に見受けられます。したがって、設計士の選定にあたっては、このような知見の有無を吟味して選定することがポイントとなります。

②工事業者の選定:東京都内の住宅建築工事は一般に道路条件、敷地条件、完成の目的物たる住宅の高さに関する制限の厳しさから、正確な施工計画の作成、正確なプレカットのできる協力工場、効率的な建材の納入が可能な搬入体制が揃っていることが必要条件となります。これらの体制が整っていないと、不要なコストアップに繋がってしまいます。したがって、工事業者の選定にあたっては、建築工事につきこれらの体制が揃っているか否かをヒアリングし、決定されることをお勧めいたします。