断熱方法について

断熱方法には、内断熱と外断熱の2つの方法がありますが、注文住宅の場合、どちらの方法も選択することができます。そこで、以下の3つの事項を比較検討し、断熱方法を選択することになります。

①イニシャルコスト:イニシャルコストとは初期費用のことで、住宅建設の場合には建築工事費用に該当します。内断熱と外断熱では、費用(工事価格)は一般的に内断熱のほうが有利になります。これは、外断熱のほうが工事に手間が掛かり、その分、コストが上がるためです。

②ランニングコスト:ランニングコストとは、住宅が完成した後、毎日の生活で要する光熱費のことをいいます。この場合、外断熱のほうが内断熱に比べ、断熱性能は高いので、ランニングコストは有利になります。

③住宅の有効スペース:内断熱は、住宅の外壁部分の柱(間柱を含む)・梁に囲まれた部分に断熱材を設置する断熱方法です。これに対し外断熱は、外壁の柱(間柱を含む)・梁部分の外側に断熱材を設置する断熱方法です。このため、建物の外壁部分は断熱材の厚さの分だけ、厚さが増してしまい、狭小地(狭小住宅)においては、隣地や前面道路との関係で、有効スペースが狭くなってしまいます(一般には建坪30坪の場合で、1坪程度)。それ故、東京都内における狭小地(狭小住宅)の場合には、外断熱が選択されるケースは殆どありません。