一戸建て注文住宅・狭小住宅・長期優良住宅・デザイン住宅を新築する場合、予算の組立ては大変重要な課題となります。注文住宅は建売住宅と違い、工事中に予期せぬ出費が発生したり、様々な必要経費が読みにくいこともあるからです。特に東京都内(都心部)の狭小地(狭小住宅)では、工事条件の厳しさから不測の事態が発生することも少なくありません。
それでは、どのように予算を組立てていけば良いかといいますと、
①住宅ローンも含めた総資金額を算出する
②土地を所有している場合は、建築工事費+建築工事に関する予備費用 の総額が、総資金額以下になるように予算を組立てる
③土地から購入して進める場合は、土地取得費+土地に関する諸経費+建築工事費+建築工事に関する予備費用 の総額が総資金額以下になるように予算を組立てる
このようにして、予算を組立てることになりますが、正しい相場価格を把握することが前提となります。
次に、①住宅ローンも含めた総資金額の算出、②土地を所有している場合の建築工事費+建築工事に関する予備費用の算出、③土地から購入する場合の建築工事費+建築工事に関する予備費用の算出 を具体的な例を用いて算出してみます。
年収額を500万円から1,000万円まで、住宅ローンを返済期間35年・金利1.0%・年収に対する返済比率35%とし、自己資金 なし、500万円、1,000万円とした場合、総資金額は以下の表のように算出されます。
年収(万円) | 住宅ローンによる調達額(万円) (返済期間35年・年利1.0%) | 資金総額(万円) (自己資金なしの場合) | 資金総額(万円) (自己資金500万円) | 資金総額(万円) (自己資金1,000万円) |
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500 | 5,166 | 5,166 | 5,666 | 6,166 |
600 | 6,199 | 6,199 | 6,699 | 7,199 |
700 | 7,232 | 7,232 | 7,732 | 8,232 |
800 | 8,265 | 8,265 | 8,765 | 9,365 |
900 | 9,299 | 9,299 | 9,799 | 10,299 |
1,000 | 10,320 | 10,320 | 10,820 | 11,320 |
土地所有の場合において、東京都内の建築工事費の坪単価(相場価格)は、97万円なので100万円として計算をします。また、予備費用を300万円として総額を算出します。延床面積を25坪、30坪、35坪の場合のシミュレーションを行います。土地を所有している場合は、土地に関する費用は考慮しなくて良いため、比較的簡単に予算を組立てることができます。
延床面積(坪) | 建築工事費(万円) | 予備費(万円) | 総額(万円) | 税込総額(万円) |
25 | 2,500 | 300 | 2,800 | 3,024 |
30 | 3,000 | 300 | 3,300 | 3,564 |
35 | 3,500 | 300 | 3,800 | 4,104 |
土地から購入する場合において、東京都内の建築工事費の坪単価(相場価格)は、82万円なので80万円として計算をします。また、予備費用を300万円として総額を算出します。延床面積を25坪、30坪、35坪の場合のシミュレーションを行います。土地から購入する場合は、土地を先行して決済するため、総資金額から土地に関する費用を控除した金額で、建築可能な延床面積となる建築工事費+予備費用に調整を行いながら、予算を組立てることになります。
延床面積(坪) | 建築工事費(万円) | 予備費(万円) | 総額(万円) | 税込総額(万円) |
25 | 2,000 | 300 | 2,300 | 2,484 |
30 | 2,400 | 300 | 2,700 | 2,916 |
35 | 2,800 | 300 | 3,100 | 3,348 |